「体を整える」という意味では、カイロプラクティックも整体も似たような感じがしますし、主に手を使い体に対しアプローチする点で、カイロプラクティックと整体の区別がつきづらいですが、カイロプラクティックと整体は、発祥、教育内容ともに異なり、実際には色々な事が違います。
カイロプラクティックは、WHOも認める代替医療として世界では認知されています。数ある代替医療のうち、カイロプラクティックと鍼灸(はり・きゅう)だけがWHOに認められています。
詳しくは、世界へ普及したカイロプラクティックを参照してください。
WHOが定める「カイロプラクティックの基礎教育と安全性に関するガイドライン」(=国際基準の学位)は、非常に厳しく4200時間以上の基礎医学やカイロプラクティック学を学ばなければなりません。法制化されていない日本では、全体の3%程度の人しか国際基準の学位を取得していないのが現実です。正規のカイロプラクティックを行える人は、わずか国内に650人程度しかいません。
一方、整体が法制化されている国はありませんし、国際的な組織もありません。
整体は日本が発祥となり、教育に関しては主に、徒弟制度のもとで受け継がれており、流派によって受け継がれる内容が異なるといわれています。
整体は、柔術等の古武道に伝わる手技療法に、伝統中国医学の手技療法や、欧米のオステオパシーやカイロプラクティックの手技療法を組み合わせた整体術の総称で、元来は野口晴哉氏が古今東西の療術を統合し、その身体の操法を体系化して創始した名称であるとされています。>wiki参照
また、カイロプラクティックには定義が存在しますが、整体には定義が存在しません。
整体にも素晴らしい先生はたくさんいらっしゃいますが、統一した基準が存在しないのが現状です。(もし、整体の統一した定義をお知りの方がいらっしゃいましたら、ご教授ご指導ください。)
国際基準のカイロプラクティックは問診・検査を重要視します。
基礎医学とカイロプラクティック学を元に、一人ひとりに合わせた施術を組み立てていきます。患者様側からすると、「症状が改善されるか?」「一時的ではなく根本的に改善するのか?」が重要で、業種や肩書きでは無いという意見もあることは事実です。しかし、「問診・検査・説明を充分に行うと、安心して体を任せられる」という部分では知識の豊富な先生がありがたいとお声を頂いております。国際基準のカイロプラクティックが一番良いと言う事をお伝えしたいのではありません。整体にも素晴らしい先生はたくさんいらっしゃいますが、統一した基準が存在しないのが現状ですので、整体=カイロプラクティック、整体=カイロというイメージをリセットしていただきたいのです。
整体=カイロプラクティックなんて時代遅れ!!
1995年以前まで、正規の国際基準カイロプラクティック教育機関は日本に存在しません。そのため、当時日本にいる「国際基準カイロプラクター」は、海外の国際基準のカイロプラクティック大学などを卒業したドクターオブカイロプラクティック(D.C.)しか存在していませんでした。
現在でも、柔道整復師(3年)、整体やマッサージの短期養成校(1日から2年)の学校またはセミナー等を受講し、カイロの看板を掲げている施術院が存在します。
当院の院長が大学在職中の2008年3月に10期生が卒業し、旧RMIT大学日本校を卒業した国際基準カイロプラクターは約200名です。
日本国内の国際基準カイロプラクターは、旧RMIT大学日本校卒業生と、海外のカイロ教育機関を卒業したカイロプラクターのみで構成されており、合計650名程度と言われています。
国際基準のカイロプラクターではなく、整体などと併記してカイロプラクティックを標榜している施術院は、約3万件程度あり、実際にはそれ以上の件数があると考えられます。(イエローページ等の登録から調査)。また、誤解のないように記述しますが、国際基準の先生だからどんな症状でも治せるわけでもありませんし、腕が凄いわけでもありません。
国際基準ではないカイロプラクティックの先生や整体の先生でも凄い人は凄いです。ただ、人を治癒に導くお手伝いをさせていただく仕事としては、整体もカイロも変わりはないのですが、安全性と有効性、安心して体を任せられる」という部分では知識の豊富な先生がありがたいとの事です。
当院には、整体やカイロプラクティックの被害相談ともいえる問い合わせが多々有ります。
中にはひどい体験談も耳にします。時代の流れに沿った、インターネット共同クーポンや激安施術院にご注意を、先ずは自分の目的にあった場所を探す事が大切です。
整体は整体、カイロプラクティックはカイロプラクティックです。
カイロプラクティックと整体は似て非なる存在と言えるでしょう。