妊娠時のホルモンの影響により、関節がゆるくなる傾向にあることが知られています。
関節を安定させる靭帯は、エストロゲン・プロゲステロン・コルチゾン、そして特に骨盤や恥骨を弛緩させるリラキシンと言ったホルモンの影響により、靭帯を形成するコラーゲンの水分量が高くなり、簡単に言ってしまえば、伸びやすくなってしまいます。
また、背骨と背骨の間にある椎間板もコラーゲン組織で出来ていますので、リラキシンの影響で、一時的に椎間板からの痛みのため、足にしびれを訴える方もおられます。
特にホルモンの影響は骨盤や恥骨の関節を安定させる靭帯を弛緩させますので、骨盤の関節や恥骨の関節はぐらぐらと、ゆるくなります。人の体はよくできていますので、ゆるくなった関節の周囲の関節は硬くなろうとし、柔軟性を失い硬くなります。硬くなった関節は痛みを出すことが知られていますし、またその周囲の関節が動きを補おうとします、このことにより更に骨盤の関節や恥骨に影響を与えます。
最近では、とこちゃんベルト(仙腸関節ベルト)などが話題になるのもこれらの理由です。
また、これらの反応は妊娠初期から恥骨が緩み始め、次第に骨盤も緩んでくるとされています。これらは、分娩時に頂点に達し、妊娠以前の状態に戻るのに、約4.5ヶ月かかるとされています。